キャリコンサルタントとは?取得費用と資格の活かし方

キャリコンサルタントとは?取得費用と資格の活かし方

今回は、最近人気資格として注目されています【国家資格キャリアコンサルタント】について、資格の内容、取得費用、資格の活かし方についてお話いたします。
ちなみに私は、第9回(2018年8月)に学科・実技ともに一発合格しました。

キャリアコンサルタントとは?取得費用と資格の活かし方

平成28年4月に「国家資格キャリアコンサルタント」が職業能力開発促進法に規定されました。
「キャリアコンサルタント」とは、

職業選択や能力開発に関する相談・助言を行う専門家

で、

労働者の職業の選択、職業生活設計または職業能力の開発および向上に関する相談に応じ、助言および指導を行う

とされています。

また、「キャリアコンサルタント」は、登録制の名称独占資格とされ、資格を持たない人は、「キャリアコンサルタント」やそれと紛らわしい名称を名乗ることができません。

すでに10回(2019年2月1日現在)の試験が行われ、学科試験の合格者数は合計15,168人。
受験者数は毎回増えて、今では3,000人以上が受験する人気資格となっています。
厚生労働省は、キャリコンサルティング技能士と合わせ、平成36年度末に10万人養成すると目標を掲げており、今後の受験者数増加とキャリアコンサルタントの活躍が期待されています。

誰でも受けられるの?受験資格は?

残念ながら誰でも受けられるわけではありません。
次の中のいずれかを満たせば受験できます。

●厚生労働大臣が認定する講習過程を修了した方
●労働者の職業選択、職業生活設計または職業能力開発および向上のいずれかに関する相談に
関し3年以上の経験を有する方
●技能検定キャリアコンサルティング職種の学科試験または実技試験に合格した方
●平成28年3月までに実施されていたキャリア・コンサルタント能力評価試験の受験資格で
ある養成講座を修了した方(平成28年4月から5年間有効)

受験者では、「厚生労働大臣が認定する講習課程を修了した方」が多いようです。
ちなみに私は、3年以上の経験(実務経験13年)で受験しました。

職業選択相談などの未経験者でも、講習課程を修了すれば受験できるということが受験者数を伸ばしています。

取得費用は?

講習課程を経て資格取得する場合、費用はざっとこんな感じです。

●講習課程          約35万円(※講座により異なる)
●学科試験          8,900円
●実技試験(論述・面接) 29,900円
●合格後の登録免許税     9,000円
●合格後の登録手数料     8,000円      合計 約405,800円

さすが、国家資格!
意外に意外に費用がかかります。
講習課程(講座)はいろいろなスクールが行っています。各スクールが行っている無料説明会に参加して、内容・スケジュールを確認されることをおすすめします。
また、講座とは別に、キャリアコンサルタントを目指すなら必須の書籍も購入したいところです。

このように、決して安い費用受験資格を得られるわけではありません。講習課程(講座)を受ける場合は、約3ヶ月間の週末は講習課程(講座)に通わなければいけませんし、普段の日も毎日最低2時間は勉強しなければいけないでしょう。
ですので、キャリアコンサルタント資格を取ったあと、どのような活動をしていくかを明確にした上で目指してください。

キャリアコンサルタント資格の将来性と活かし方

このようなキャリアコンサルタント資格ですが、将来性はあるのかどうかが気になるところですね。
あくまで私見ですが、将来性はあります。
ただし、条件付き。
それは、他の資格と併せて取得するということです。
これも私見ですが、かなりの実務経験がある方を除き、キャリアコンサルタント1本では食えないでしょう。
中には、年収1,000万以上稼いでいる人もいらっしゃるようですが、それはほんの一握り。
実務経験に乏しい資格を取ったばかりの方は、仕事を得るのが難しいです。
多くの人は独立開業ではなく、企業内で活躍されていらっしゃいます。

国家資格になったとは言え、まだまだ知名度も認知度も低い資格です。資格取得者だからといって、就職・転職に優位になることもないでしょう。
ですので、独立開業やキャリアアップを目指すなら、企業内でじっくり実務経験を積み、社内外でいろいろな人脈を作った上で独立開業やキャリアステップ(転職など)をされるのが良いです。

私はこれから独立開業しますが、「キャリアコンサルタントの資格を取ったから資格を活かして独立」ではなく、「今までの経験を活かすための肩書」として取得しました。
また、現在は他の資格(これもこれまでの経験を活かせるもの)を取得するために講座に通い勉強しています。

資格さえ取れば独立できる は、私は違うと思います。ただ、資格の中にはそのような職業もあります。でも、それはごくごく稀で、資格を持っていても、活躍できていない方々が世の中にはたくさんいらっしゃいます。
私はこれまでたくさんの転職希望者の面接をしてきました。履歴書を拝見しますと、すごい資格を持っておられる方がたくさんいらっしゃいます。「え~っ、こんなすごい資格持っているのに、なんでウチで仕事するの?」と思わず聞いてしまうこともありました。

資格を持ち、資格を活かした仕事をしておきながらの転職ですから相当の理由をみなさんお持ちです。
結婚などによる環境の変化が一番多い理由なのですが、探っていくと違う理由が出てきます。それは、ミスマッチです。
「小さい頃から憧れていて、資格を取って仕事をしたけど、思っていたのと違っていた」
このようなことが多いような気がします。

先日、あるテレビ番組に、柔道家の野村忠宏さんとお兄さんが出ていました。野村さんのお家は柔道一家で、野村兄弟は小さい頃から自然に柔道をするようになったそうです。野村選手は小さい頃から体が大きくなく、目立った活躍もなかったそうです。それに比べ、お兄さんは地元では有名な選手で、すごく強かったそうです。野村選手は練習でもお兄さんに1回も勝ったことがないそうです。そんなお兄さん、試合になると、練習のときの強さが全くでることなく連戦連敗。ついには、柔道を辞めてしまいました。
なぜか?

それは、お兄さんのメンタルにありました。お兄さんは試合になると、「相手選手を投げてケガをさせたらどうしよう」といつも考えていたそうです。そのため、腰は引け、なんとも弱々しい姿勢で柔道をしていました。柔道一家に生まれながらも、お兄さんは柔道に向いていなかったのです。

これは、人のパーソナリティの影響です。

パーソナリティとは、性格・人柄・適正のことです。生まれ持っての本質、環境によって形成された性格や人柄、特に生まれ持っての本質は変えることが難しいと言われています。
このパーソナリティと、自分が選んだスポーツや職業に合っていないと、嫌いになったり、続けることが辛くなったりします。
私が小さい頃(私は今現在47歳です)は、我慢して根性と気合で乗り切るのが当たり前の時代でした。学校や部活でも先生に平気で殴られる時代でした。
でも今は違います。個のパーソナリティを認め、その人に合ったスポーツや職業を選択できる、いや、選択すべき時代です。

自分のことは自分ではよく分かりません。親でも子のことはよく分かりません(私も18歳の息子を持つ親ですが、なかなか分かりません・・・)悩んでいても、親には話ずらかったりします。友達や、つい最近知り合った人の方が素直に話せたりしませんか?そんな友達や、つい最近知り合った人の役目を担うのがキャリアコンサルタントであると私は思っています。

キャリアコンサルタントというとちょっと偉そうに聞こえますので、「なんか話を聞いてくれる世話好きのおっちゃん」(私がおっちゃんなので)的な存在でありたいと私は思っています。話上手より聴き上手。そんなキャリコンサルタント、いや、「なんか話を聞いてくれる世話好きのおっちゃん」が私が目指す姿です。
その中で、その人の本質や性格・適正、そして、その人がサイコーにワクワクすることを一緒に見つけて、その人が毎日楽しくワクワクできるスポーツや職業に導いてあげられたら私は最高に最幸です。

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